今回はダイヤモンドの研磨体験について、ご報告です。
現在、ダイヤモンドはインドで研磨されることが多いのですが、なんと日本でも研磨体験ができました。
その前に、ダイヤモンドの粉末を加工した板状の小さな片を氷にあてがい、ダイヤモンドの熱伝導率の高さを体感してみました。
板状片の両側を指で持ち、まさかと思いつつ氷に当てるとすぐに板片は氷に沈んでいくんですね〜
一緒に体験した息子もこれには興味深々です!
熱が伝わりやすいことを実感!
次にたくさんのダイヤモンドの結晶原石の中から、好きな石を選びます。一番ワクワクする瞬間です♬
結晶が成長する過程で線状の模様(グレインライン)となって現れるのですが、それがしっかり見える0.34ctの原石をチョイスしました。
ダイヤモンドが自然に育まれてきた証のグレインラインが、消えてしまうのが少し寂しい気もしましたが、せっかくなので研磨に挑戦です。
ダイヤモンドの微細な粉末が施してあるスカイフという円盤に石を接触させて研磨するのですが、石をドップという器具(上記の画像)に固定する必要があります。
回転方向に逆らうように当てるよう、石を円盤に当てる前にドップのセッティングにも気を遣わなければなりません。
円盤の回転は毎分2,500〜3,000回転なので、これを間違えるとドップごと飛ばされてしまうと聞いてドキドキです。
ダイヤモンドは劈開という性質を持つので、力加減を間違えると割れてしまったり、欠けることもあります。承知の上で挑みます〜
(衝撃を与えると、硬いダイヤモンドでもパカッと割れてしまうこともあるのでお気をつけくださいませ〜)
実際、セッティングさえ間違えなければ、両手で少し圧を加える程度。力は必要ありません。
地上で最も硬いダイヤモンドを研磨するのには、かなりの時間がかかるのかと思いきや、実際はほんの十数秒で研磨面ができるのには驚きました。
もちろん、その研磨面は10倍ルーペで探してやっと見つかる程度の僅かな面なのですが。
この工程を数回ほど繰り返して、やっとルーペで見たときにすぐに研磨面がわかる大きさになるのです。
石の面を確認しながらトングの向きを変えるという作業があるので、研いでいる時間は数秒ですが工程に時間がかかるので、小さなダイヤモンドでも全面を研磨するには、やはり結構な時間がかかります。
今回は体験なので1面だけの研磨で終わり、心配していたグレインラインを消すことなく終わりました。
次に自分で研磨したダイヤモンドの結晶原石をリングにセッティングするのですが、リングのデザインにも少し手を加えます。はじめてワックスに模様を彫るという作業にも挑戦です。
完成したリングはこんな感じです。自分で選び、研磨するという記念になりました。
キラキラのダイヤモンドではないですが、生まれたままの姿も楽しめるリングに何とも愛着を感じてしまうのでした。