福岡宝石市場スタッフ・ブログ

2016年1月 7日 (木)

時事とムダ知識 14~ウルトラマン「正義と哲学」

新年あけましておめでとうございます(´・ω・`)

新年は毎回?豪華福袋特集をしていたような気もしますが、気のせいですm9( ゚д゚)ビシッ!!

年末の備忘録で記載したウルトラマン「正義と哲学」の本についてです。

えーっとそもそもこれは借りているのですが、「好きだと思うよ」と言われて借りて、はい!好きでした。゚+.(・∀・)゚+.゚イイ!!

「よしださんあふぉだから、意味分かんないんじゃね?」とか思ったそこのあなた(゚Д゚)ゴルァ!!

こう見えて、倫理・哲学・宗教の授業が大好きだったんですyo!

まあ、ヲタクは基本大好物な項目です'`,、('∀`) '`,、

そもそもウルトラマンって子供が観て面白いと思っていたのかな?です。

私には「怖い」印象しか残っていませんでした。ウルトラマンが戦うのはもちろんわかっていたのですけど、あの独特の雰囲気は円谷プロの世界観でしょう。

年をとって仮面ライダークウガを観ました。これは大人でないと理解できないストーリーでした。クウガはウルトラマンでなくて、仮面ライダーですけど、クウガは「なぜ戦わなければならないのか」という葛藤がすべてでした。

ウルトラマンに話を戻すと、私はリアルウルトラマン世代ではないので再放送で観たのだと思います。

ストーリーを覚えていたのは「ジャミラ」でした。物心ついたころに観た回。これは有名な話なのでご存じの方が多いと思います。

私はジャミさんと呼んでいますが、ジャミさんは元人間です。宇宙飛行士だったジャミさんが宇宙で迷子になり、水のない惑星に到着し生き延びるために怪獣になりました。そして自分を見捨てた地球人に復讐するためにやってきます。

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このシーンで作者の方は「手を合わせてウルトラ水流を発し、ジャミラを倒すウルトラマンを見て、ジャミラに対して合唱しているものと思い込んでいた」と記載がありました。今見返すと私もそう思えました。

ウルトラマン自身、ジャミさんと戦うことに苦悩します。苦悩しながら倒します。ウルトラマンが怪獣ではない人間を倒すのです。

ジャミさんの立場になれば復讐する気持ちも理解できるし、それを倒すウルトラマンの苦悩にも頷けます。

どの立場になって物事を判断するのか。

正義とはなんぞや、です。

それは立っている位置によって変わってきます。ジャミさんの立場になれば、自分を見捨てて事故を隠蔽した人たちが悪になる。でも見捨てた人たちが襲われたらジャミさんが悪になる。

どっちが悪いんだろう…。

読み進めるといくつかキーワードが出てきます。

それから日本が欧米文化に翻弄されていることと、日本人特有の気質があることに気がつきます。

「怪獣使いと少年」こちらの回はリアルに観たことはありません。このストーリーは分かりやすいというか、迫害、多数が正義、少数派は異端を表現していました。

欧米文化の「1か0=白か黒」にしたがる昨今、民主主義の複数が有利であること。マイノリティは無視されること。

私自身が異端な生き物なのでそれなりにいろいろ苦労しました。同じであることを良しとする傾向にある日本人気質からするといじめの対象にされやすいからです。
今は個が立ってますから、そんなにしんどい気持ちにはなりませんでしたけど、まー女って面倒な生き物ですよ。なので群れることを私は好みません。どちらかというとアウトローなのですが、寂しがり屋なので特定人数で群れます。

人は同じであると安心するんですよね。そして1つの標的を攻撃することで自分を優位にしたがる生き物であること。
結果、これが争いを生みだす。

あとは、宗教のベースにあるもの。

日本国は基本八百万の神々の国、多神教。一神教である他国とは全く別です。

なのでアメリカ映画を観た時に違和感を覚えることが多々あります。それは「原理主義」です。
2012という地球滅亡の映画で、私が感じたのは「アメリカ万歳!キリスト教万歳!」でした。

※他にも思うことはあるよ、とおっしゃりたいとは思いますが、あくまで私一個人の感想ですのでご了承ください。

白黒、善悪に分けたがるのはこの原理主義だなーと思っていたので、この本を読めばより納得でした。どちらかというと原理主義というより「アメリカイズム」であると記載されてます。

日本の生活スタイルは欧米化してますが、日本人のDNAには多神教である八百万の神々が組み込まれていると私は感じます。そう考える方がいろいろとしっくりくるのです。

アメリカナイズドになってきてるなーと思うと非常に生きづらい、生活しづらいなと感じます。

モンスターペアレントのように自分の主張だけをして周囲を必要以上に避難したり、さもどちらかに決定しないことが悪いことのように仕向けられたりと中庸はありません。

そして正義という言葉は恐ろしく、正義という言葉を盾にして戦争は起こります。戦争はいつも自分が正義。片方の立場からみたらそれは正義です。でも他国からみても自国を守るための正義。

ではどっちが正しいのか?です。

それは振り出しに戻ることになります。正義は悪と戦うことではなくて弱者を守ること、この言葉で締めくくられていました。

あぁ、そうだね。その通りだね。

大切な人を守るためにはどうすればいいの?それを考えればいいだけのこと。

でも現代人はメトロ星人が言うように昔と違って「町中猿だらけ」だからそんなことも考えきれなくなったのかもせん。

地球人の堕落っぷりに侵略する気持ちが失せてしまう。そんな時代になっているのです。

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でもメトロン星人は言います「地球の夕焼けは美しいなあ、とりわけ日本の黄昏は。」

宇宙人が地球を侵略したい、この惑星に住みたい、こいつら操れるほどの生き物だ!って羨むほどの惑星になればきっと素敵な世界になるのに。

それでも世界は容赦なくどんどん便利になっていく。人がどんどん要らなくなっていくのだろうと思います。それは8月のブログに記載しましたが「グーグルCEO『20年後、あなたが望もうが、望むまいが現在の仕事のほとんどが機械によって代行される。』」。

便利になればなった分だけ何かを失っているのでしょう。それはバルタン星人が自分たちの惑星を無くしてしまったかのように。そして人を信頼することも忘れて行く。正義のマスクをつけた正義が横行し、裏切られ何を信じてよいのか分からなくなった時、その時はウルトラマンAの言葉を思い出せばいい。

「優しさを失わないでくれ。弱いものをいたわり、互いに助け合い、どこの国の人たちとも友達になろうとする気持ちを失わないでくれ。たとえ、その気持ちが何百回裏切られようとも。それが私の最後の願いだ」

人が人として人らしく生きていくことを忘れるなと教えてくれた本でした。

そしてこれを読みながら何度も何度も泣いたのは秘密です…。