福岡宝石市場スタッフ・ブログ

2017年5月31日 (水)

着物と私~天蚕糸

皆様おはようございます( ・∀・)ノ
とうとう月末の真夜中(朝方)に更新するという尻の叩かれっぷり全開の私です(;´∀`)

そして私の身体は無事ですァ '`,、'`,、('∀`) '`,、'`,、
ブログで病状を報告するものだから、常連のお客様からご心配いただく始末…(m´・ω・`)m ゴメンナサイ…

とりあえず報告いたしますと、漢方が功を制しまして大学病院の検査結果…陰性。゚(*゚´∀`゚)゚ノ彡☆ギャハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \

血液検査・尿検査・心電図・CTI検査、全く異常なし!
ドクターも首を傾げます。だってその前の検査では血液検査2本とも陽性だったんですからねっ!やったね(゚∀゚)アヒャ
想定通り、西洋医学では根本の原因は教えてくれずに指が真っ白になるのは毛細血管が細くなるから血管を太くする薬を処方されました。
「これを飲むと血圧は下がりますが、血管を広げて太くするので直ぐに効果がありますよ」とのこと。
…私血圧低いですけど(;´∀`)
「気分が悪くなったら直ぐに飲むのを止めてください」
…そんな薬出さんでくれよ(;´∀`)

薬が処方されたことと、全く異常がなかったのが悔しかったのか心臓のCTスキャンだけを追加検査し、6月も大学病院へ行きます。

その足で直ぐに漢方の先生のとこへ行き、血液検査結果を渡すと先生も( ゚д゚ )と静かに驚く。
大学病院では血液検査の数値とかを全く説明してくれなかったのですけど(そこおかしいってば)漢方の先生がきちんとポイントを押さえて説明してくださいました。
血液全く問題なし!
ってことはなぜ指が白くなるレイノー現象が起こるのか、指が腫れるのか!というと、全ては浮腫みからきていますねと。
皮膚と皮下組織が浮腫み血管を圧迫してレイノー現象が起きていると。
なので処方された薬を飲むと血管を広げようとするが、浮腫んでいるので広がることができず飲んでも意味がない。
しかも血圧を簡単に下げるので100切ると仕事にならないので飲まないでください、と。
最初から飲む気もなかったですけど、600円をドブに捨てました…Σ(´∀`;)
漢方の先生から何の薬が処方されましたか?と聞かれこれですと出すと
( ゚д゚)→( ´,_ゝ`)プッ
と静かに笑っていたのが印象的でした。
とりあえずこう来たか、と。

浮腫みが原因で新しいお薬になりまして、更に冷え性とかレイノー病ではなくレイノー現象で実は身体は熱を持っているとあべこべでちぐはぐな身体でした。
そして冷たいもの一切飲んじゃダメ( ゚Д゚)
常温が一番危ない(# ゚Д゚)
湯気の出るものしか飲んじゃダメ━━━━(# ゚Д゚)━━━━!!
炭酸水とかもってのほか!!!!!!! ヽ《 ゚Д゚》ノ !!!!!
そんなわけで毎年暑さ更新中の久留米で湯気の出るお飲み物しか飲めない私です。
それでも膠原病ではなかったし、ステロイドも飲まなくて良いならこんな幸せなことはない、あとは浮腫みが取れて痩せたらイイね'`,、('∀`) '`,、なんて思っております。

そんなわけで私は元気です。

と、そんな話はよくてですね、今日は着物でちょっと面白い話を聞いたのでそちらを。

うちの顧問、吉本先生と話しておりまして、
「着物が好きなお客様がいらして、その方が『これはねテンサンといってとても稀少なものなのです』と言われたことがあるんですよ」と稀少石の話からその話が出てきました。
テンサン?ってなんぞ?( ゚ω゚ )?

直ぐにググりましたよ。
天蚕糸(てんさんし)とは天蚕の繭からとった天然の繊維のことでした。
そしてその後にテグスと呼ばれる釣り糸や医療用に使われる糸は漢字で「天蚕糸」と書くがこれは元来テグスサンという蛾の絹糸腺から取れる糸のことをいうそうです。
テグスって元は天然の絹糸なの!!!ヮ(゚д゚)ォ!
へー知らなかったわー。

この天蚕糸、柔らかな薄黄緑色をしておりまして、とても艶やか。

Ito01※安曇野市天蚕振興会より

安曇野市天蚕振興会
繭も同じ黄緑色でびっくり!

Tensan120718_01※JA長野~繊維のダイヤモンド 穂高の天蚕糸より

ここから調べていくとJA長野さんのホームページに辿りつきました。

「繊維のダイヤモンド 穂高の天蚕糸」
繊維のダイヤモンド~ ゚・*:.。..。.:*・゜ヽ( ´∀`)人(´∀` )ノ・゜゚・*:.。..。.:*

通常は桑を食べるお蚕さんですが、この天蚕さんはクヌギで育つそうです。これを食べるからこの不思議な色になるのかしら?
しかも天蚕の幼虫の大きいこと!
クヌギの葉と同じ大きさ、でもなんかかわいい…これいたら驚くけどねヒィー(((゚Д゚)))ガタガタ

天蚕は野生で一般的な蚕の繭からとれる繊維の半分しか糸も採れない。貴重な繊維反物を織るのも手作業。
うーん(゚A゚;)ゴクリそらそうだ!
ちなみに着物は550万すると記載がありました…(;´Д`)ハァ…ですよね

こちらの記事は「安曇野市天蚕振興会」というところで取材されたもので、振興会の事務を務める梅崎一美さんは天蚕に魅せられて大阪から安曇野へ引っ越してきそうです。
美しさに魅せられて着物を購入するだけでなく、引っ越して飼育まで手掛ける天蚕への愛!
そこには「むかしから続いてきた素晴らしい伝統を絶やしたくない。穂高には素晴らしい天蚕の文化があるとうことを多くの人に知ってもらいたい。」との想いが綴られていました。

確かに着物は宝石と違って天然繊維ですし、劣化します。
どんなに保管していても朽ちていくものです。
特にお蚕さんも養殖ですが、今と昔では環境も違うため糸の太さが違うと聞きました。
となると昔の糸と同じものを作ることは難しく、同じ正絹でも昔の物ののなんとも言えないしなやかさと光沢に違いを感じます。
また染色の技術も違うのでアンティークの良さはここにあると思えます。

宝石もまたしかり。
アンティークの技術は今ではできないため、同じものは作れません。
あの繊細な作り、卓越された技術はあの時代にしか存在しないものです。
そしてその時代に想いを馳せるのです。

その時代に想いを馳せる。
今は技術の発達でお洋服もジュエリーも比較的安価に手に入るようになりました。

便利になった分、手間をいうものを掛けなくなりましたし時間を掛けなくなりました。
着物もジュエリーも一つずつ手をかけて育てるように作り上げるそんな想いを持つ人も少なくなりました。

ワールドワイドになって遠くの人とも直ぐに連絡が取れる時代。
時間をお金で買える時代。
便利だけど少し味気なく思えます。
歳を取ったからでしょうか?
歳を取った分、時間の流れも速く感じるようになりました。
もう少しゆっくり過ごし良いんじゃないかしら、と。
身体を壊し掛けたのでそんな風に思うのかもしれません。

着物を着る時間も増えました。
触れる機会も友人も増えました。
昔の技術に触れながら、私の仕事も同じだなーと思います。
その時代にしか作れなかった贅沢な商品もあります。
手作りの細工を見ると今はできないなーと思ったりします。
その商品を見付けて伝えていくことができれば幸せだとあらためてこの仕事について良かったと思えます。

着物もジュエリーも同じなのに、着物は朽ち果てる。
ジュエリーは朽ち果てることがないのです。
どちらに浪漫を感じるか、それは人それぞれだなと思いながら、今月は美しくしめたいと思います。