福岡宝石市場スタッフ・ブログ

2018年8月 4日 (土)

心をゆずる

先日は豪雨で多くの被害や犠牲者が出てしまいました。九州北部豪雨から約1年経って、また各地で同じような災害が起こることに自然の驚異を感じます。

それに重ねてこの暑さが、被災地のみならず各地に影響を及ぼしています。
本当に心が痛むばかりです。
豪雨の被害に遭われた方々には慎んでお見舞い申し上げます。
1日も早く不自由な生活から平穏な生活に近づくことができますようお祈りしております。
 
豪雨の日、我が子の学校から要請メールが入り、保護者のお迎えでごった返していました。
 
近所のお子さんのピックアップも頼まれていたので、子供たちがバラバラになる前に、それぞれの教室にいるところを捕まえ(笑)、何とか任務遂行できましたが、帰りに小学校近くの室見川(二級河川)沿いを通ると歩道まで茶色の水が来ていました。
浸水を予想できる状態に恐怖を感じました。
 
もちろん災害時の避難場所は決めていますが、学校の周りは車が多く身動きがとれなくなることや川が氾濫したらと考えると実際は思うようにはいかないと感じました
もしもの時の対応をシミュレーションしなおす必要がありそうです
 
さて、わが子の小学校では、校長先生が「ゆずる」を合言葉に「こころをゆずる」という教育を子供たちに施してくださっています。
 
「こころをゆずる」とは、「お先にどうぞ」だけではなく、「貸してあげる」「大丈夫だよ」「いいよいいよ」「きっとできるよ」などの言葉をかけられるように「心をゆずる」「人のために力をゆずる」ことは人間の社会ではとても大事なこと。
二宮金次郎の「二宮扇夜話」にも書かれているそうです。
 
「こちらからあいさつをする」「ありがとう」などもみな「ゆずる心」からきていて、人が話をしているとき「まずはお聞きしましょう」という姿勢も心をゆずる姿。
 
そんな「ゆずる心」とは、無理をしてはいけません。まずは自分の心がゆったりと満ち足りていて、はじめて人にゆずることができると先生はおっしゃいます。
 
朝から嫌なことがあった子、まわりから褒められることが少ない子などは、家庭以外でもなかなか安定できないそうです。
 
確かに大人でも朝から嫌なことがあったり、褒めてもらえないとやる気が出ないときがありますよね。わかります。(笑)
 
プール学習がはじまる頃、校長先生は「プール学習でのゆずる」とは「友達を気遣うこと」と教えているそう。
具合が悪そうで震えているお友だちやプールサイドで走ろうとしているお友だちに気づくなど、お友だちの健康・安全に気を遣える心が大切。
 また、「前より長く泳げているね」「顔が水につけられるようになった」など、お友だちの成長に気づいてあげることを心がけていると自分にもお友だちの心が返ってくるのだととても大事なことを教えてくださっています。
 
これは大人の社会でも忘れてはならないことだと私も思っています
 
人を気遣う、人のためにと思って行ったことが最終的に自分に返ってきて助かった!と思った不思議な経験が何度もあります。そして、その度に感謝をします。
 
また、日本人には苦手なことなのかもしれませんが、相手の良いところを認め褒めることが挨拶がわりになるといいなと常日頃から思っています。
 
外国人は初対面でもそうでなくても「あなたの洋服素敵ね」とか「今日の髪型似合うわよ」とか何かしら褒めてくれます。
10年近くお付き合いのある外国人のお友だちは「キレイだったから写真撮っちゃったよ(そんなはずはないですが)」とか「いつも頑張ってるから、たまには空を見ながら何もせずゆっくりとリラックスして」とか平気で言います。でも、それがお世辞でも言われると嬉しいものなんですよね。人間って。
 
そこで話が飛びますが、羽生弦結選手のものまねをする「羽生ゆずらない」という芸人がいるんですが、それにちなんで、「心をゆずる」が「心をゆずらない」になったら、どんなことになるんだろうと余計なことをふと考えました。(笑)
 
お先にどうぞ↔私が先
貸してあげる↔貸してあげない
大丈夫だよ↔無理だよ
いいよいいよ↔ダメダメ
きっとできるよ↔できるわけがない
こちらからあいさつをする↔相手のあいさつを待つ
 
こんな感じでしょうか。面白いです。イヤなヤツですね~
でも「無理」「ダメダメ」などは知らず知らずに使ってるかもしれないとドキッとします。
 
でも、私にはひとつだけこの中に絶対に「ゆずれない」ことがあります。
そう。こちらからの挨拶です。
いつも気持ちよく挨拶をしようと心がけています。特に1日の始まりは重要。
それで1日が決まるほど大事なのです。(笑)
 
私は学生のときに野球部のマネージャーをしていました。
野球人にとってグラウンドは神聖な場所。
必ず脱帽一礼して出入りします。
 
私にとっては、それと同じで神聖な仕事場に入る時は気合いを入れます。
嫌なこと、悩ましいことがあったりして、気分が乗らない、体調が優れないなどなど、毎日いろいろあるんです。誰しも同じだと思います。
それを切り離すべく元気よく挨拶をすることによって、仕事に集中する姿勢を整えるんです。
それでこそ、お客様や取引先、一緒にお仕事をする仲間に「心をゆずる」ことができるのだと私は思うのです。